ダブルケアデイズ

子育ての最中に、介護がやってきた!ひた走る日々。

ダブルケア子育てと介護のちがい

 

前回は、子育てと介護に共通することを書きました。

今日は、「違い」に目を向けてみようと思います。

いちばん大きな違いは、子育ては一人で何人もの子を育てられるけれど、介護は、一人を支えるのに、何人もの手、思い、考えが必要だということだと思います。

 

 

一人の要介護者を支えるために何人ものスタッフが関わっている

今、要介護5の義祖母の介護に関わってくださっているのは、ケアマネージャー、在宅医療、介護機器レンタル事業所、ヘルパー事業所1か所、デイサービス1か所、ショートステイ1か所の7か所。さらに、それぞれの事業所で何人もの方が関わってくださっているので、1週間に関わってくださっている方は、15人から20人。約6年半前の、義祖母の介護のはじまりから数えた延べ人数は、何百人にもなるはずです。

義母のときには、難しい病気であったこともあり、担当者会議(カンファレンス)という、それぞれの事業所の代表が集まって介護方針を確認する会議に、各医院、事業所の代表だけで、なんと、12人集まってくださいました。さらに、それぞれの事業所で関わってくださる方々があったわけです。

 

人の手を借りることは要介護者にも介護者にも大切

それぞれの事業所にはそれぞれの意味と役割があり、これらをうまくまとめて、ケアマネージャーが連携プレーを組み立ててくれます。

この連携プレーがうまくいくと、たくさんの人々の目と気持ちに触れて、介護を受ける方にも、介護をする側にも客観的な視点が加わります。そして、よりよい介護の知恵もうまれてくるのです。

家族以外の人を家の中に入れることに、抵抗がある場合もあるかもしれません。でも、訪問介護事業所は、介護保険の適用ルールに則って運営されていて、所属するヘルパーさん方も心得ておられるので、意外とさっぱりした関係でお願いできます。

我が家も、ヘルパーさんの人柄や知識、技術、気持ちにどれだけ助けられたかしれません。

また、行ったことのないデイケアやデイサービスに出かけることに、気持ちがなかなか進まないこともあるかもしれません。しかし、最近は、スポーツクラブのようなリハビリ専門のデイケアや、美しく食べやすい、しかもバランスのよいお料理を重視したデイサービスもあります。檜風呂があったり、普通の家を使って、家庭のような雰囲気の中ですごせたりするところもあります。体温、血圧、脈拍も行くたびに計ってくださるし、看護師さんが健康チェックをしてアドバイスをくださることもあります。

 

突然にやってくることが多い介護です。

初めてのときは戸惑って当然。

子育て世代では、一時的にせよ、パニック状態になることもあって当然です。

介護を必要としている方のためにも、介護者が介護について相談できる環境を整えることは、本来遠慮するようなことではないはずです。できないことに手を貸してもらうことは、恥ずかしいことではないと思います。

 

家族にしかできないこともある

できないことには手を貸してもらう一方で、自分や家族にしかできないこともあります。それぞれに役割があることに早く気づき、いちばんよい道を考えていけば、必要なときに必要な人に出会い、道が開かれるような気がします。

 

在宅介護はケアマネージャーを中心としたチームプレー

また、違う視点から見れば、在宅介護は、介護者の独断で好きなように行われているような印象を持たれる方もあるかもしれません。しかし、実は、介護制度を用いて行う限り、要介護者は、実に多くの方の目によって見守られているのであり、介護者の独断だけで進められるようなものではないのです。いわば、一人の要介護者を支えるチームです。

たとえば、入院や加療の判断も、よほどの救急事態は別として、介護者の独断で行われるのではありません。介護者と、ケアマネージャーや在宅医療の医師や看護師とで相談し、医師が病院の医師につないでくださることが普通です。

医師どうしの話し合いがまとまったら、ケアマネジャーやキーパーソンである介護者に連絡がきます。それから、病院の外来で受診し、入院や手術の判断が行われていくのです。

我が家の場合は、その間も、病院の医師と往診医のあいだでは、連絡がとられていました。

この手順を踏まず、勝手に介護者が動いてしまうと、チームプレイが乱れ、さまざまな支障が生じます。また、ケアマネジャーや医師のほうでも、普段の主たる介護者を通さず、介護に関わらない人やメインの介護者ではない人と、直接介護方針の変更や入院加療の決定をしてしまうことは、まずないでしょう。

ましてや、救急を除いて、普段介護に関わらない人が、電話1本で医師と話し、いきなり入院の予約を取れてしまうといったことにはなりません。

普段から客観的な目や気づきを得ることは、介護を必要とする立場の人も、介護をする立場の人も助けます。

 

はじめは、家の外に出たり、人を家に入れるのがためらわれたとしても、早い段階で社会資源として備えられた制度や介護事業所、そして介護を学び経験を積んだ各事業のスタッフの力を借りましょう。そうする方が、介護者の頭に次々と浮かぶ疑問やとまどいも早く解かれて、適切な対応がとれ、症状の回復が早まったり、進行が遅くなったりする可能性が高くなります。そればかりでなく、介護者家族の生活を支え、人間に備わるすばらしい力にも出会うことになると思うのです。

それは、子どもたちの生活を保つためにも、願わくば、介護を豊かな成長の糧にするためにも、必要なことだと思います。

 

 

💡役に立つかもメモ

 

鉄の調理器具は鉄分補給にききます。

 

介護をしていると、症状として、鉄分不足に出会うことがあります。 

この解決には、    鉄瓶、鉄のフライパンがききますよ。

 

かつて、一度だけ、私も、

鉄分不足で貧血気味だと言われたことがあります。

でも、鉄入りのウエハースを毎日食べるのは、

辛かった……。

 

それで、鉄瓶を買ってきて湯を沸かし、

それで、お茶を淹れるのはもちろん、

お料理にも使いました。

 

1ヶ月後、

再検査で言われたことは、

「あなた、貧血になったことないでしょう!

すごく濃い血ですよ」

でした。

先日、娘も献血に行き、

「素晴らしい血の濃さ!」

と言われたとか。

 

鉄の調理器具では、人体に吸収されやすい、

ニ価鉄を含有している南部鉄器が有名です。

最近は、白、ピンク、グリーン、青、紫など、

素敵な色やデザインのものもあります。

 

我が家の鉄瓶は、

20年も前に買ったもので、

オーソドックスな黒ですが、

今日も大活躍です。

 

かくして、今日も、

鉄瓶で沸かしたお湯は、

我が家で大活躍なのです。

 

 

 

 

 

 

 

Ⓒ2016 doublecaredays